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弟の彗には抱きつかれて泣かれた。双子の弟で、高校も一緒にしていた。
その時、彗はずっと『ゴメンな。お前の事守れなかった』と言っていた。俺にはなぜか解らなかった。
足が無かった・・・。
陸上選手を目指していた俺は、大きなショックを抱えた。その時に彗は向かいの歩道に居たらしく、見ていたと後で教えてくれた。
『俺が犠牲になっていれば』とも言われて、なんとも返事を返せなかったのは確かだ。
彗はサッカー部の特待生だ。その彗がそんな事を言ったのは、今までに聞いた事は無かった。
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