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2010年3月10日、まだ肌寒い風が身体を貫くこの季節。 僕、霧山 蒼太、15歳は人生最大となるであろうイベントを迎えていた。 今日は僕が通っている中学の卒業式、つまり僕らの卒業式の日だ。 体育館での堅っくるしい式典を終えるとみんなそれぞれの教室へと向う。 そして担任からの有り難い話を聞けば後は解散、そしてその後は各々が写真取って思い出作りをしたり友達と別れを惜しんだりとみんながみんな違うことをしていた。 そんな中、僕にはやらなければいけないことがある。 そうさ、告白。 卒業して離れ離れになるくらいならその前に想いを告げたい…これは僕にとって人生初の告白となる。 下駄箱に手紙を一枚、『卒業式の後、体育館の裏で待ってます』と在り来たりな古典式の方法で呼び出した相手。 それは…学年で一番可愛いと評判な片桐 美亜。 僕なんかじゃ釣り合わない、答えはわかっていた筈だった。 でもこの気持ちを伝えずに終わるのだけは嫌だったから、僕は彼女に告白することを選んだんだ。
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