孤立なのか孤独なのか孤高なのか。

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「駄目!!!」 誰かの涙混じりの叫び声が僕の耳に届く。その誰かの顔は暗闇に染まり見えなくなっている。 暗闇と言うのも不思議とこの世界のものとは何か違う気がした。 その誰かの声に僕はどこかへ踏み入れるべき足を、これまた不思議とこの世界とは何か違う気がする赤黒い地面を踏み締めることで止める。 「いいんだ…これで…お前を救えるなら…」 とても自分の声とは思えない声でその誰かに言う。 そして…僕は飛んだ、否、跳んだ。 この体はどこへでもない目の前に突如現れた谷へと吸い込まれていった。ようは自殺と言う奴だ。でも自分が死ぬと言うのに妙に冷静な頭に違和感を感じ、そして気付く。 これは夢なんだ…と、 それでも心には妙な悔しさが残り、俺は深い谷に永遠とのまれ続けた…
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