引っ越し

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俺の名前は岸崎行人14歳。そこら辺にいる中学三年生。特技は特にないけど、趣味もない。一時期ハマっていた。百人一首も今はやる時間がない(泣)。何故かって、俺がバカ過ぎて毎日塾通いだったからやる時間なんてない。まぁ今となっては、もうどうでもいいことなんだけどね何故かって? なぜなら俺の祖父が病気にかかり、入院しなけばいけなくなり、親父が実家に帰り、介護しなけばならないからである。でも、じいさんは入院しているんだからわざわざ会社を辞めて、俺が学校を転校しなくてもいいと思う(泣)。 せっかく好きな女の子の一美さんと、一緒のクラスで隣の席で、良い雰囲気になってきたというのに絶対親父病院送りにしてやる。 しかし、新幹線の中は途轍もなく暇だ。「つまらない………」「少しは我慢という言葉を覚えたらどうだ」 「貴様が言えることか」 「なんで?」と親父が首を傾げた。 「昼前に5箱弁当を買ったのにてめえは全部昼前に食っちまったじゃねぇか💢」 軽く怒鳴る。 「わりいわりい」と言って頭をかいた。 「てめえ、駅についた一瞬で殺すぞ」 拳に力がこもった。「もうすぐ着くんだから怒らずに」 犬を躾るような言い方に殺率どUP。 「てめえ、やっぱ喧嘩売ってるだろ」とこんな感じで、くだらない会話をしている内に静岡県浜松市の浜松駅に着いた。駅の中は、親父の実家とは思えないぐらい混雑していた。 「やっと来たわね」 目の前で偉そうに腕を組んでる人が言った。 「わりいわりい」 親父が本当に申し訳なさそうに言った。「別にさっききたばかりだから問題はない」 「この人誰?」 「そういえば、お前は会ったことなかったな。この人は、俺の従姉の藤岡恵子さんだ」 「よろしくね、行人君」 「こちらこそ、よろしくお願いします。恵子さん」 「それじゃあさっそくだけど、車に乗っておじいさんの入院している病院に行きましょう」と言って恵子さんは先に車に乗った。 俺と親父も急いで車に乗り病院に向かった。
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