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「ううん……。それでもあたしは相沢くんを好きになる……」
名前を呼ばれなくても、好きだと言われなくても、二人きりの夜を過ごさなくても。
自分でも気付かないうちに、目で追っていたんだろう。
相沢くんがあたしを好きにならなくても、あたしは相沢くんに視線を奪われて、きっと隣にいる佐倉さんを羨んだりするの。
どんな道を選んでも、結末は同じ。
それが今より早いのか、遅いか、それは分からないけれど……。
必ず彼を好きになる。
「ごめんなさい……」
「やめろよ……。俺はお前のそんな顔が見たいんじゃない……」
うつむき、もう一度顔を上げて要は話した。
「このまま付き合い続けて、俺をもう一度好きになる可能性は……どれくらいある?」
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