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｢さぁて…これで完成かな？｣
若い男が紙ヤスリで顔と体を磨き上げ､綺麗な海のような青いグラスアイと収穫前の麦のように瑞々しい長いブロンズの髪をした可憐な人形を抱きかかえていた
｢裸じゃあ寒そうで可哀想だ…何しろ女の子だし｣
すると彼は作業タンスから人形の衣装をとりだして彼女に黒いワンピースとボンネットを着せて、まるで我が子を初めて見たように嬉しそうに眺めていた
｢綺麗だよ､すごく…きっと君なら直ぐに劇団に買われていくだろうね…｣
余談だが此処は人形は人形でも人形劇の操り人形の店で､アトリエは小さなパペットもあれば､複雑な仕掛けのある高価で大きな操り人形もあった
彼女は子供と大きさは変わらず、仕掛けも複雑で動かせばまるで生きているみたいに振る舞うとても高い人形なのだ
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