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ふふふ、オレの名は氷藤。
うっつらした気持ちで窓の外の景色を見ていた。風になびくイチョウの木々。
やっぱり秋といったらモミジよりイチョウだよな。
そんなことを思いながらこんどは空を眺めていると、美しいフォルムの紙飛行機がなめらかな軌道を描いて飛び去っていった。
おそらくこの教室の向こうの窓から飛ばされたのだろう。
オレは見とれていた。
もちろん紙飛行機もそうだが、それを飛ばした女、宮城にみとれていたのだ。
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