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そしてあと少しで玄関らしき場所へ到着するという所で、
「槙さん、識さんいらっしゃい。」
太一がそこから出てきて2人のところへやってきた。
そして、
「今日はわざわざ来てもらってすいません。迎えを出せればよかったんですけど。」
続けて申し訳なそうにそう言った。
「気にしないで太一君。調査代の代わりなんだから。」
「そうだよ。」
2人はそう言いながら、
((原田家の車で迎えに来られたらちょっと困るしね。))
と心の中で思っていた。
と、そこで、
「あれ?そういえば千奈さんは?」
槙が千奈がいないことに気付きそう聞いた。
すると、
「実は今日ずっと緊張してるのかソワソワしてたんですけど、どうも落ち着かないみたいでどっかいちゃって今、どこにいるのかわかんないんですよ。電話もつながらないし、メールの返信もないし。」
と、太一が困ったように答えた。
それを聞いて、
『あの千奈さんが緊張!?』
槙と識は同時に驚きの声をあげた。
そんな2人に、
「はい。俺達小さい子と遊んだこともないですし、触れ合うこともなかったので
、何をどうしたらって感じなんです。」
太一は恥ずかしそうにそう言った。
それを聞いて槙と識は顔を見合わせた後、
「それで俺達に手伝ってくれって匡一さんが言ったんだ。」
「そうみたいだね。」
頷きながらそう言った。
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