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「いきなり声をかけてすみません
久しぶりにアイカの姿を見て思わず嬉しくなってしまって」
「いえ、そんなキリケ様が謝ることではありません」
「そう、それなら良かった」
王子は安心したように笑顔になった
キリケ様、三年前にあった時よりも大きくなってる
王子の身長はアイカより頭三つ分高かった。
そのためアイカは自然と王子を見上げる形になっていた
「あの、今大丈夫?」
「え?」
「久しぶりに会えた事だし、城を周りながらでも話しをしたいな」
気のせいか、王子の顔が少し赤みを帯びているように見えた
アイカの頭の中で、呂布を見つけないといけないと言う白羊と王子の誘いを断るのはいけないと言う黒羊がぶつかり合っていた
白羊
「使い魔さんを先に見つける事が先決!」
黒羊
「駄目だよ! キリケ様の誘いを断るなんて出来ないよ」
「召喚主と使い魔さんはいつも一緒にいるものなんだよ」
「それでも駄目!
キリケ様がせっかく誘ってくれたんだぞ!
一緒に話すのが嫌な訳じゃないんだろう!?」
「嫌なんて失礼な
そういう事じゃなくて、使い魔さんを探さなきゃいけないの!」
ぶつかり合う二頭の羊
その瞬間灰色の羊が現れた
「城を周りながら使い魔さんを探せばいいんだよ」
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