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――今年の冬は、雪が降らない。
高校二年生の僕は、当然のように気象予報士の資格なんて持っていないし、増して、高名なる予言者でもない。
明日の天気さえ分からなければ、今日の降水確率だって予想できない。
……でも、これだけは自信を持って言えるんだ。
――今年の冬は、雪が降らない。
それだけは、断言できる。
……何故って。
「うぅ……ふるるは、雪を降らせるのに飽きてしまったのでありますですよ……」
そんな事をぼやく『雪降らしの神様』が、僕の目の前にいるからだった……
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