仕事

3/10
5789人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
 自宅に帰る足が重い。  ・・・どうせ、家に帰っても遅くまで働いている母はいない。友達なんていないし、安いカプセルホテルにでも泊まろうかと考えた。  しかし、有佳里は中学3年生。今こうして夜の街を歩いているだけでも、いつ警察に補導されるかわからない状況だった。 「・・・はぁ」  再び、溜め息。『宿借り』でまた知らない男の所に泊まるしかないのか───。 「おい、こら。何してんだ」 「!!」  言っているそばから、来た。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!