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「あちぃ~っ」
まだ5月だというのに気温は25℃もあった。そんな中 俺はギターをいじっていた。アコースティックギターだ。
「尚輝~またギターなんていじってんの?暑くねぇ?」
「うっせぇっ こんなに気温高くて寒い奴なんて居るか!校長が急きょ夏服にしてくれたんだからありがたく思え!!」
三原尚輝(ミハラ ナオキ)高校1年。いつも仲間とじゃれあってる、将来なんて考えた事ない奴だ。
付き合った数は5人。どれも続かなかった。本気で人を好きになるなんて、思わなかったんだ…。
「アイス買ってくる。」
俺が席を立つと
「マジで?じゃあ俺も(笑)」
「えーお前も行くの?じゃあ3人で行くか!」
そういって 俺 結城(ユウキ) 神谷(カミヤ)の3人でじゃれながらアイスを買いに行く。
「俺 トイレ」
結城と神谷がアイスを選んでる間に トイレに行くことにした。
あとちょっとでトイレってとこで…女子が男子トイレに入っていくのを見た。
(え?!今…女子だったよな?ここ男子トイレだよな?)
とりあえず様子を見るために中に入る。するとぼーっとした顔の女子がいた。ショートの髪にノーメイク。だけど可愛い子だった。俺はとりあえず話すことにした。
「あの…」
「えっ?!」
びっくりした様子の女の子。
「ここ…男子トイレですけど」
「…えっ?!」
女の子は慌ててあたりを見渡す。すると、顔を赤くして俯いてしまった。
「…何かあったんですか?」
前にテレビで見たことがあった。心配事やストレスをためすぎるとぼーっとしたりしてトイレを間違えたり横断歩道をふらっと渡ったり…。
女の子は顔をあげ、きょとんとした顔をした。
そして しばらくして
「あの…話聞いてくれますか?」
と切り出した。
「ここじゃ話しにくいと思うんで 裏庭行きましょうか?」
そう言うと、ゆっくり頷いた。
この日から俺の恋が始まった…
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