毎朝の日課

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幼い頃、私とよく一緒に遊んでくれる男の子がいた。 彼は勝気でヒーロー気質で、困っている人は放っておけない明るくて真面目な子。 気弱で内向的な私はよくからかわれることが多く、彼は常に私を守ってくれた。 私の中では、本当に正義のヒーローだった。 私を支えてくれた、小さくて……とっても優しい男の子。 23歳になった今でも、彼はたまに私の夢に現れては消えていくのだ。 『美鶴……ミツル……ドウシテ…来テクレナカッタノ…?』 夢の中の彼の瞳には、いつもの優しい色はない。慈愛が籠った感情はない。 まっすぐ私を見つめているはずの瞳は、暗の色を示していた。 それか、恨むという憎悪の満ちた色をしているのだろう。 無表情なのに一切笑っても怒ってもいないのに、漂う雰囲気は背筋を凍らせた。 彼の姿がすべて消える瞬間に 彼の目からは、血の涙が零れ落ちた。 彼は、私のヒーローのような存在だった。 それは、私の中では一生変わることのないことだ。 そんな男の子がある日、私の前から姿を消したのだ。 なんで消えたのか、理由は分かっている。 消してしまった張本人は、この私だから。  
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