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綾部精巧のポスターが完成した。
「格好いいね」
彩乃が貼ってあるポスターを見上げる。
「また、空くん来てくれないかな?」
文憲がポスターを見ながら言う。
「来てくれるんじゃない。
文憲さんを気に入ってたみたいだし」
「男に惚れられるのは気分いいな」
文憲は誇らしげだ。
「そういえば、空、ヨリ戻ったみたいだよ」
彩乃が文憲を見る。
「残念だね~」
からかうように文憲が彩乃を見る。
「でもない。
空には幸せになって欲しい。
そういえば、麗美ちゃんも~」
「知ってるよ。
彩乃んとこのエリート社員と付き合ってるんだろ?」
「麗美ちゃんから聞いたの?」
「あ~振られた、俺」
「残念だね~」
彩乃もやり返す。
「お見合いらしいね。
麗美ちゃんらしくないな~」
「質問です。
お見合いと言えば?」
彩乃が文憲の袖をつまむ。
「さあ~」
文憲は専務室を出ようとする。
「ちょっと~」
彩乃が追いかけた。
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