古の大妖

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もう少しで行き止まりに到着する。 前を歩く北嶋さんから約15メートル先だ。 肉眼で行き止まりが確認できた。 神崎「ん?」 行き止まりの右側・・・山側に地場の歪みを確認した。 そこから 1メートル以上の獣がノソノソと現れた。 神崎「北嶋さん、止まって。」 北嶋「あいよ~。」 散歩を楽しんでいる感が多々ある北嶋さんが立ち止まる。 北嶋「出たか狐が?」 キョロキョロと見回す北嶋さんだが、勿論見えない。 私はスケッチブックに絵を描く。 神崎「次はコイツね。」 北嶋さんがどれどれと覗き込む。 北嶋「蜘蛛?鬼の面付けてるようだな。」 神崎「土蜘蛛ね。アレも手強いわ。乱入歓迎だからね北嶋さん。」 北嶋さんを押しのけ、前に立つ。 北嶋「また神崎がやるの?俺暇なんだけど・・・」 神崎「あら?いつもはコキ使い過ぎとか文句言うのに?」 北嶋さんがプイッとソッポを向く。 北嶋「いつでも代わるから言ってくれよ?」 北嶋さんらしい優しさに触れて私の口元が緩んだ。
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