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『なぁマリエもう終わりにしよ。もういいよそゆうのさぁ~』
俺は今日約束をした時から決めていた
同棲から距離をおいて
普段まともに帰っていなかった実家に戻り
親の姿をみて何かかわっていたんだろう
『あたし今日
指輪買ってほしかったんだよ
もう友達の店に買いに行くって言っちゃたんだもん』
いつもそうだった
勝手に決めてから
俺に言ってくる
さすがにその日は嫌気が差した
嫌いで人と付き合うはずもなく
マリエの優しさも知っていた
俺が仕事でいないときもあり
その寂しさから
友達に誘われて夜働きだした
いつもご飯だけは用意して
手紙を書き残してくれる彼女も
でも二人は何かが違った
『もう終わりだね』
彼女の手にお金を渡し
俺は改札を離れた
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