序章

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一言で言えば…そう『支配者の学校』 そんな所だった 『黒檻学校』 そう呼ばれた学校があった 教師が生徒を支配する ならば生徒は教師に媚びを売れば良い それが日常茶飯事… そんな所だった――― 才能に恵まれた少年・理巧(りく) 教師が問う 「理巧!この問題を解いてみろ。」 何だ? そんな簡単な問題は… 俺をなめてんのか? 「6.15」 「さすが理巧だ!全員が理巧みたいな生徒なら俺も楽なのにな!」 うるせぇんだよ… 偉いのはアンタじゃなくて俺だろ…? 何で誰も言い返さねぇ… チキン共が… 才能に恵まれなかった少年・刻(とき) 凄いな… 理巧君は… あんな問題を簡単に解くなんて… 僕もあんな風になれたらいいのに… 裕福な少年・由希(ゆき) 家族が言う 「お前はこの家を継ぐんだから俺が轢(ひ)くレールの上を歩いていればいいんだ。」 それしか言えねぇのか? つまんねぇ… センスねぇよ 俺は俺が轢くレールの上を歩く 俺はアンタたちの操り人形じゃねぇから 貧乏な少年・晶(あき) 家族が言う 「ごめんな…楽させてやれなくて…」 違う… 俺が欲しいのは"楽"じゃない 俺が欲しいのは"自由"なんだ こんな監獄のような学校はウンザリだ 温厚で人気者の少年・析(せき) 生徒会長を任されて色々と頑張って来たけど何も変わらない こんなんじゃだめだ もっと強烈な変化がなければこの監獄は変わらない 冷酷で嫌われ者の少年・紗名(さな) 生まれつきの目つきの悪さで喧嘩を売られ番長などと呼ばれた うぜぇ… どいつもこいつも… 俺に関わるな それぞれの想いが重なる時、『何か』が起こる… ―――――そんな予感
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