一時の静寂

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「ジャズか・・・」 スピーカーから流れてくる音楽を聴きながら、しばしの休息をフリッツは満喫した。 艦内の至る所で当直の乗組員が耳だけを傾け、仕事をしながら音楽を聴いている。 「艦長も粋なことをなさる」 「ですね・・・」 航海長と雑談を挟みながら、副長は今後の針路について話していた。 「艦長、起きて下さい」 「・・・ん、もう時間か?」 あっという間に時間が過ぎ去っていき、副長に起こすように頼んだ時間になった。 「艦長が寝ている間に、針路について航海長と話していました」 「発令所に来ていただけますか?」 そう副長が尋ね・・・。 「分かった」 「直ぐに行く」 フリッツは軍帽を被りながら返事をした。
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