6月13日 木曜日 PM5:30

11/11
157854人が本棚に入れています
本棚に追加
/311ページ
    位置──簡単に言い表せば、適応者である修二達がテレビの前に、その後ろに俺達監視役、そして、それの両端に教師が4人いる形……   「なんで、この配置何だろうな?」 ぼそりと呟くように 「ん?この配置って何か変なのか?」 山本てめぇ…… 「ちょっと考えてみろ。生徒である俺達を一纏めにするのは当たり前だけど、今はその中で区別──いや、差別をしている形なんだぞ。監視役と適応者とで」 首を傾げる山本。 「でも、それは監視役だから当たり前じゃないか?」 いや── 「餓鬼臭い考えだけど、一応義務教育。生徒の間で差別はいけないだろ。だから区別するとしても横に並ばせなきゃいけないはずだから。何か、意図があっての配置っぽく感じたんだ」   ふーん……と中途半端な返事。 「それは考え過ぎに思えるが、まぁ、それも変な感じがするのは確かだな。でも、俺が感じたのはもっとこう……根本的な……」   山本は喉まで出かかってる言葉を探すように、うーん、と唸り考え込んでいった。
/311ページ

最初のコメントを投稿しよう!