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(シクシクシク・・・)
居間で幼い少女が声を押し殺し、泣いていた。
小さな背中が小刻みに震えている。
「何故泣いてるの?」
視覚的に見えてるだけの自分の声が響いた。
と、同時にこれが夢だと悟る。
「悲しませてしまったの・・・。」
その年齢には合わない、大人びた声が返って来た。
いつの間にか少女は成長しており、中学生ほどになっている。
「そんな顔させたくなかったのに・・!」
ボロボロと涙を流す少女。
感情がストレートに入り込み、その少女が過去の自分だと知る。
「もう2度と言わないから!
誰も愛さないから!
だからお願い・・・もう・・。」
「もう悲しまないで!!」
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