カミングアウト【序章】

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俺が男装に出会ったのは、中学校二年生の頃だった。 声が若干高いものの、生まれが母親似だったせいか、この頃からだんだん父に似はじめた。 その当時、中学生の娘がいるにも関わらず逆ナンされるほど若くてかっこいい父だったけれど、中学生の乙女。 順調に伸びる身長や、ぺったんこのままの胸。 何度男女と言われてからかわれたか、覚えてもいない。 …まぁ、覚える気も無かったのは事実だけれども。 気にならない筈がない。 そんな時、幼なじみの野間再来(ノママタキ)が発した一言で、俺は、私から俺、に変わった。
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