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「片思いで身を焦がしちゃってるわけだ、コイツは」
光太郎が俺の背中を力いっぱい叩いたせいで、ビールが勢いよくジョッキからこぼれ落ちた。
「ふざけんなよ、お前」
「あ、悪ぃ…」
光太郎が慌てて手渡したオシボリで俺はズボンを拭いた。
「ふーん。それでどうすんの?」
「別に…どうもしねーよ」
呑気に尋ねてくる優一を、俺はついつい睨んでしまった。
「確かに美里さんの事は好きだけど、どうにかしようなんて思ってない」
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