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しかし、そんな恐ろしい表情のシュラの視線を正面から受け止めながらも、胡蝶は目を逸らす事なく見返し続ける。
「ごめん、シュラさん。悪いけどリースと話をする時間を少しだけもらう」
ふざけるでないわっ!! と。シュラが怒号を発しようとするのを王が片手で制する。
「構わん。だが、相手の国も待たせておるのでな、急ぎ返答もせねばならん。そんなに待ってやれんぞ?」
「偉大なる人間の王よ、慈悲に感謝する」
「気にするでない。そなたは、この世界の創世神なのだろう? なれば出来うる限り従うが道理であろう」
その言葉に胡蝶は驚いた表情を一瞬だけ見せるが、すぐに人懐っこい笑顔を浮かべてお礼を言い、リースへ顔を向ける。
「いきなり入ってくるなんてどーいうつもりよ? こんな事したら後でシュラからお説教+ご飯抜きにされるわよ?」
「それがどうした。俺はそんな事よりも大切な事をリースに話に来たんだよ」
何となく茶化してみたリースだが、今はそういう状況じゃないと理解して真剣な表情で胡蝶を見上げる。
胡蝶もリースへ柔らかな目を向け、ぽつりぽつりと話し始める。
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