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出逢い
「あぁ~太陽眩しい!!」
「つうか、本当に今日釣れんのかぁ?」
「大丈夫だって!!」
「大丈夫って…あそこ、でるって話だぞ?」
「何?ビビってんの?」
「ビビってねぇよ!」
ショウは同級生と二人で渓流釣りに行くため、自転車をこぎながら目的の場所へ向かっていた。
そこへ、車が二台、ショウ達の横を同じ速さで走りながら現れ、窓をあけた。
「ねぇ、ちょっと聞きたいんだけどさ!桜並木ってどう行ったら良いのかなぁ!?」
車の後部座席の窓から風に髪をなびかせ一人の女性が顔を出し声をかけてきた。
ショウ達は自転車を止めると、その車、二台も止まった。
そしてショウが桜並木までの道を教えると、
「そうなんだぁ、ありがとうね。」
と、その女性は言い、車はあっという間に走り去った。
「早ぇ~!俺達、あそこまで行くのに何分かかんのよ?」
ショウの同級生が言うと、
「知らないし…てか早く行こう!」
とショウは言い、そして二人は自転車を再びこぎだした。
この時。
誰も想像もしてなかった。
道を聞いた二台の車に乗っていた皆とショウが、自分達にとって、最高の仲間になるということを…
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