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初夏にも関わず何故か今夜は肌寒い夜だ。
まるで、今宵は雪でも降るようにも感じる。
まさかな…そんなことはない。私の思考はこれから始まる戦いを前にして多少狂いだしたようだ。
その時、若い男の声がたしかに聞こえた。
「お前が高崎か。」
振り返るとそこには白い槍を手にした男がいた。
その眼差しは氷のように冷たい…間違いない。こいつは静野…私の対戦相手だ!!
「……俺は静野…わかってるだろ?ならば、話は早い…」
「待て。」
「どうした?戦いを前にして怖じけづいたか?」
「戦う前に一つ聞きたいことがある。あんたは何故このデスゲームに参加した?」
「……俺は…この世が憎い…。人の人生を台なしにするのは人だ…。俺はその被害者だ。」
「だから…このゲームに参加している人を殺すというのか……!?」
「そうだ…お前もすぐに殺してやる…!!
さぁ…いくぞ!!」
静野は槍を握りしめ、一気に前進し始めた!!
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