こっくりさんこっくりさん、カツオ君は私を好きですか?

2/6
255人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
花沢さんには、好きな人が居る。それは、カツオである。 しかし花沢さんには、告白する勇気がない。 花沢さんの親友のAは、とても明るくて、しっかりしている。 頼れる存在だ。 いつも一緒に行動するBとCも、花沢さんにとって大切な友達だ。 だから花沢さんは、A、B、Cによく相談をする。 「はぁ。」 休み時間、花沢さんはため息をついた。 隣の席のAはすぐに、 「どうしたの?」 と声をかけ心配してくれた。 「あのねA、私、好きな人が、いるの…」 「え、誰?誰?」 「笑わないでよ?」 「ちゃんと聞くよ。応援だってするよ。」 「誰にも言わないでね?」 「言わない言わない。大丈夫。」 「そう…?」 「あー、花沢さん親友を疑うのぉ?」 Aは笑顔でちゃかしてきた。 「うたがわないよ~」 「じゃぁおしえてよーん」 「…うん、じゃぁさ、BとCにも言っておきたいんだ。だから、放課後でいい?ウチら集まって話そうよ」 「オッケー!」 放課後、彼女たち四人は教室に集まった。 「…とゆうことでみんなに参加してほしいんだけど…」 花沢さんは照れながら友達に説明した。 「花沢さん、こっくりさんは禁じられてるんだよ」 「そうだよ。相談ならいいけど、こっくりさんは危ないよ」 「みんな…私を助けて…お願い…」 花沢さんはABCを必死に誘った。 「私全部そろえたんだから」 花沢さんはそう言い、白い紙にあいうえお表と鳥居の書かれた紙を机の上に広げ、ポケットから10円玉を取り出した。 「いい?全員参加よ」 「怖いよ…」 「大丈夫だって」 「花沢さん、やっぱ、やめよう?」 「なんで?なんでみんな私に意地悪するの?」 「意地悪じゃなくて、友達としてアドバイスしてるの」 「もう。うるさいわね」花沢さんはキレた。 「明日あんたたちの靴の中に画鋲入れてやる」 「…そこまでしてこっくりさんをしたいの?」 「そうよ」 「私……画鋲だけはいやなの」 Bが泣き出した。 「私も画鋲はムリ」 ABCみな、花沢さんに脅されてこっくりさんに参加することになった。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!