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それから間もない内に届いた一通の文。
内容は言わずもがな義仲の院宣。
「範頼、九郎、そなたたちが京へ向かってくれ。」
「かしこまりました。」
範頼は動揺も見せず、淡々と答えた。
「…義仲は源氏一門の恥だ。
名が一緒と言うだけでも虫酸が走る。
聞けば法住時殿を焼き払い法皇を捕らえたと言う。
……九郎、聞いておるか？」
「…はい、承知致しました。」
上の空で答える義経に頼朝はふぅ、とため息をついた。
「…頼りにしておるからな。」
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