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瞬殺バトルロワイヤル
「今から殺し合いを始めてもらいます」
と、教卓の男は言った。
ふざけないでほしい。
「机の中に銃が入っているだろう――ナイフもだ。それで殺し合いをしてもらう。期間は3日で、範囲は――」
「な、何言ってんだてめぇっ!!」
奇想天外な発言をする男に、前の席のやつが口答えした。
あいつは馬鹿なんだろうな。
なんという――死亡フラグ。
こういうときにそんなこと言う奴は、お決まりのパターンで死ぬだろうが。
俺の思いを代弁するかのように、男は無言で、銃を。
「君達に喋る権利は与えていないよ」
前の奴に撃つ。
悲鳴を上げる暇もなく、前の奴は頭をぶち抜かれ、死んだ。
くだら――ない。
「大人を舐めちゃいけないよ。君達くらいいつだって殺せる。それでは今からこの教室に催眠ガスを――」
はいはいうざいうざい。
乾いた音が教室に響いた。
机の中から、俺は男に狙いを定めていた。
男の胸の辺りから、血が吹き出す。
「最初に武器を与えたら……普通こうなるだろうが」
俺は呟いた。
男は、死んでいた。
「な……」
「お、お前……」
なにやら教室のみんなが騒いでいる。
まあ、そりゃそうか。目の前で主催者が死ぬなんて――誰も思ってないだろうし。
でも、さすがにあの男以外にも主催者サイドのやつはいるよな……そいつらが来たら……
「じゃ、殺るか――」
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