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ロボットは腕がとれていましたが、バッテリーを変えれば動きそうでした。
主人は自分のバイクや車のバッテリーをはめこんでみました。
しかしバイクや車のバッテリーでは電力が足りないようでした。
『まいったなぁ…。
これより強力なバッテリーといったらパン生地をこねる機械のバッテリーしかないんだけどなぁ…。』
主人は迷いましたがパン生地をこねる機械のバッテリーをはずしてロボットにはめこみました。
しかしロボットは動きません。
ロボットの修理をしているうちにすっかり日は沈み、お月様が顔を見せ、夜空には幾千幾万の星たちが光かがやいていました。
主人は仕方なくロボットをリビングにおいたまま寝る支度をしました。
翌朝、ロボットの姿が見当たりません。
主人は家の外へと探しにでようとしたその時です。
カコーン。
カコーン。
カコーン。
リズムカルな音が庭から聞こえてきました。
主人が庭にでるとそこには薪を割るロボットの姿がありました。
『重さの話:Ⅱ』に続く
作・BLACK
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