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―ダンッ!!
ガッ!!
ピピーッ!!―
「キャーッ!!」
真冬だというのに熱気に包まれた体育館で、大和は割れんばかりの歓声に眉間に深く皺を刻む。
うるせぇ…
これくらいで一々騒いでんじゃねぇよ。
騒ぐ女生徒たちに視線を向けることもなく、大和は内心で悪態をついた。
頬を伝う汗を拭いながら、試合終了直前に自分が決めたばかりのバスケットボールを手にし、コートの中央へと整列に向かう。
「ありがとうございました!」
そう言って大和たちが頭を下げたと同時に、授業終了のチャイムも鳴った。
そのまま、大和は弘樹と並んで更衣室へと向かう。
すると、同じチームの中西輝(なかにしあきら)が大和の肩をポンと叩いた。
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