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「いいなー、りお褒められて」
真亜莉が冗談っぽくすねると、相馬くんが慌ててフォローに回る。
「渡瀬も頑張ってるよ。つーか主役だし」
そうなのだ。
真亜莉は、劇中で主役を演じるのだ。
真亜莉の歌声は誰もが認める腕前だし、何より彼女には華がある。
クラス全員一致で主役に大抜擢されていた。
「相馬くん、そんな必死にフォローしなくていいよ。りおが頑張ってることは私が一番知ってるし」
真亜莉があたしの肩を引き寄せる。
「もー真亜莉までやめてよ。照れるじゃん」
この状況に耐えられず、あたしは会話を中断しようとした。
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