第14章

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「なぜ使役できないか。それはお前が獣の真名を知らぬから」 「真名」 そう。 こくりと呉羽は頷くと朔の耳元を囁く。 「…自らの真名を与え、獣の真名を聞き出す。それが使役。 真名を得るのは難しい。私と獣は、お互いの真名をききあいはしたが、獣が偽りの真名で騙した。だから使役が崩れた」 「偽り」 朔の問いかけに、呉羽は頷く。 「本当に従わせたいなら、力でねじ伏せ、真名を聞き出せ。真実のだ」
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