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一人の旅人の男が分厚い城壁の前に立っていた。
門番が男に話しかける。
「あ、旅のお方ですか? こちらにお立ち寄りで?」
「ああ、食料の補給やいろいろなものを買いたいので」
旅人のわりに軽装なその男はにっこりと笑っていった。
「そうですか。では滞在期間はどれぐらいにしましょう?」
「そう長くはいないが…1、2日といったところだと思う」
「もっとゆっくりなさればいいのに」
門番は残念そうに言った。
男は苦笑してそれに答える。
「では、滞在期間が延びるようでしたらまたこちらに来てください。手続きをしますので
ようこそ! 私達の国へ!」
門番は元気よく叫ぶと城壁の門を開けた。
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