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~アメリカ・ニューヨークシティ郊外~
朝早くにも関わらず、賑やかな声のする団地に、今日も新しい一日が始まる。
声の主は、ケイト・スタッドフォードという金髪の少年と、ジョンという愛犬が戯れている時の声だった。
ケイトとジョンは広い芝生の上で転がったり、追い掛けっこをしたりして、とても楽しそうである。
母親のクリスでさえ未だにネグリジェのままで、眠たい目を擦りながら朝食の準備にとりかかるところだというのに、朝っぱらから元気がいいことこの上ない。
元気すぎ、はしゃぎすぎも考えものだが、そんな破竹のような勢いで遊ぶ一人と一匹を、ダイナマイトの威力にまで発展させる要因がやってきた。
ケイトの家の斜め前に住んでいるテッド・ミラルダと愛犬ルイスである。
新たな乱入者は勢いつけて走り込み、テッドはケイトに、ルイスはジョンに、熱烈なタックルを食らわせた。
ケイトとジョンはゴロゴロと芝生の上を転がり、ムクリと起き上がると、同じようにテッドとルイスにして返した。
テッドとルイスが転がると、ケイトとジョンは側に行ってねっころがり、次いで、ケイトとテッドの大爆笑が始まった。
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