第二五章 《愛しい刻》

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甘い雰囲気をぶち壊したのは今にも稔麿に銃を発砲しそうな勢いの中岡だった。後ろに坂本もいる 祝言に来れないと聞いていた二人は目を瞬かせた 「いやー!私用で少しの間京をあけとったんじゃが、帰ってくると式を挙げると文があっての。終わっとるかもしれんが挨拶でもしようとここに来たんじゃ」 「誰が負け犬じゃあぁぁあ!!!」 ニヤニヤと笑う坂本であるが中岡はしっかりとご丁寧にも達筆な字と負け犬の絵が書かれた文を読み、祝福にきたと言うより襲撃にきたと言った方が的確だ 「なんの事だろ?メチャクチャ良い雰囲気だったのに負け犬のせいで壊れたじゃん」 「まだ言うかァァァア!!!!」 騒ぐ稔麿と中岡を尻目に音羽は坂本に近づいた 「もう飲み会状態でっから参加してくれまへんか?大勢の方が楽しいから」 「おー!中岡!わしゃはやく酒が呑みたいんじゃ!行くぜよ!!」 「おわっ!?龍馬!?」 首根っこを掴まれた中岡はそのままズルズル引き摺られて騒いでいる部屋に一直線に向かった
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