no title

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「ねえ、A組の千尋秋、見た? 男なのに美人だって」 「中性的な感じだよね クォーターらしいよ」 「ストレートティーみたいな髪の色してるよね! あれ見とれちゃうよ!」 そういった会話を耳にするほど、俺は悲しくなる。 秋は俺の幼なじみだ。 アイツは確かに昔からモテる。 俺たちがこの高校に入学してまだ三日だが、 同級生はもちろん、 上級生にまで、もう何人か告白されているだろう。 しかしアイツと付き合えたことのある女は今まででひとりもいない。 それは何故か? アイツの秘密を知っているのは、俺しかいない。
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