ルール→嘘をつかないこと

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そんなヤツと目が合ってしまった。 「リエさんでしたよね?」 名前を呼ばれたときに、ぎっと身構えてしまった。だって突然なんだもの、名前覚えられてるし💦。 「そう、ですけど…」 「もしかして、オレ嫌われてます?」 「そんなことは!」 チャラいやつに面と向かって言われると、ちょっと怖い。 見慣れない分余計に。 「ホントに?」 「ホントです!」 「じゃあ仲良くしてください💓」 そのソッコーさと、単刀直入なところは好ましいかも。 マジマジと見られるのが恥ずかしくて、ヤツのTシャツに引っ掛かっているサングラスを見つめてしまう。 「💦わかりました」 変な答え方だ。 見るとヤツはクシャクシャに笑顔している。意外に母性本能をくすぐるタイプかもしれない。 ヤツは急に身を寄せてきた。耳元に息がかかる。 「やった💓じゃあ行きましょ」 「え?」 「もっと仲良くしたいんです」 残ってたビールをいきおいよく喉に流し込む。 ヤツは自分と私のバッグを持って立ち上がった。
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