~家族~

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 途端に隼は額を抑え、ベッドから跳ね起きた。 「痛ぇな!なにすんだよ!」  そう怒鳴ると同時に、蒼也を睨みつけた。  それに対して蒼也は全く悪びれる様子もなく、無表情で応える。 「夏休みは昨日で終わり。今日から学校が始まるよ」  その言葉に隼は怒りも忘れ、しばらく口をポカンと開けていた。さらに蒼也が言葉を続ける。 「それと、今日はテストがあるはずだけど、大丈夫なの?確か隼は、夏休み中ほとんど勉強してなかったよね?」  隼の口が閉じ、表情が一気に青く変わった。 「やべえ!早く勉強しねぇと!嫌、それよりもまずは朝飯だ。母さん、メシ!」  隼はハンガーに掛けてあった制服を約1ヶ月ぶりに取るとすぐに着替えを済ませ、忙しなく部屋を飛び出して行った。  部屋に取り残された蒼也は再び大きくため息をつき、静かに隼の部屋を後にした。
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