其之二

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こ、こいつ・・・・・・。 トシちゃんのくせに。トシちゃんのくせに! 「華魅は十七歳ですよ!立派に大人じゃないですか!」 そう言ってプイとそっぽを向くと、ため息が聞こえた。 「十七でその体型か・・・・・・」 ボソッと土方さんが言ったのを、華魅はちゃーんと聞きました。 「も、文句あんのか!着痩せするだけで、見た目よりは出るとこ出てるんですけど!」 ドーンと胸を張ってみるが、やっぱりお山は小さい。 「どこが」 「・・・・・・寄せれば谷間くらいできます」 しゅーん・・・・・・。 そんな効果音が付きそう・・・・・・。 なんてみじめな気分・・・・・・。 「それじゃあ女中しかないですよ?」 総司さんの一言で、さっきのやり取りがなかったことにされた。 テレビでいうカットってやつですか? 「だって橘さん、刀持てます?」 というか、総司さんの言ってること支離滅裂なんですけど。 さっきまで、男装しろとか言ってませんでした? もう、総司さんの言葉を鵜呑みにするのは止めよう・・・・・・。 話が進まない気がする。 土方さんが言っていたのは、こういうことだったんですね。 「無理ですよ。剣道を経験しましたが、よく覚えてないですから」 何故かいつも記憶が飛ぶ。 「じゃあ、一度やってみますか?」 総司さんがとんでもないことを言い出した。 とてつもなく嫌な予感がする・・・・・・。
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