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恋する夏の日
心がざわめいたまま、玄関を開けて家の中に入ると、ようやく落ち着いた気分になった。
それもつかの間、
「あんた、誰といたの?
今の柴田くんじゃないでしょ?」
母の厳しい声がした。
「え・・ただいま。」
「ただいまじゃないわよ。夕飯いらないなんて言うから、会社のお友達と食事してくるのかと思ったら・・。
別に柴田くんとは婚約してるわけじゃないし、制約はないかもしれないけど。
あんまり手を広げ過ぎないことね。近所の目もあるんだから・・」
矢継ぎ早にいわれてしまった。
「それで、誰なの?今の人?」
母はあくまでこだわった。
「見てたの?」
「誰なの?」
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