空飛ぶ少年と怪力少女

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優は朝だというのにドタドタと階段を降りて、良い匂いが漂うリビングへ向かった。 「母さんおはよっ!」 「おはよう。今日は随分と早起きね?」 「当たり前だよ! だって今日は入学式だからね!」 そう、優は今日から白波町という街にある白波高校の一年生になるのだ。 割と寝起きの良い優だが、今日はいつにも増して好調だった。 「それもそうね。もう朝ご飯できるから顔洗ってきなさい。……それと、シャツも直した方が良いわよ?」 優の母、山本 亜矢(やまもと あや)はニヤニヤしながらそう言うと、台所に戻っていった。 「ん? シャツ?」 優は今着ているシャツを見ると、顔が赤くなった。 前と後ろを逆に着ていたようだ。 優のドジっぷりも好調である。
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