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「…ぎゃあ!」
「あー、結構足首腫れてるね」
って、なに私可愛げのない声出してるのー!?
もっと可愛く「きゃっ!」くらい言えばいいのにぃ…。
チラッとフィルを見ると、私の女の子らしくない叫び方にまったく興味がないみたいで、腫れた足首をジーッと見ている。
は、恥ずかしい。
ムダ毛処理をした記憶がうっすらとしか残ってない…。
こんなことなら、しっかりチェックして、処理しておけば良かった……。
うぅ…だ、大丈夫かな…。
恥ずかしくて、泣きそう……。
そんな私の心情を知らないフィルは、私を泣かしたいのか…あっけらかんとした表情で、困ることを言う。
「一応、手当てした方がいい。今、湿布と包帯を持って来させるから」
そう言うと、フィルはドアの方に向かい、ドアを開け、廊下にいるメイドさんに声をかける。
あぁ…でも、この方が良かったかも…。
これ以上フィルに足を見られるより、同じ女性のメイドさんに足を見られた方がまだ良い…。
湿布と包帯を巻くときは、フィルに出て行ってもらおう。
ホッと一息つくと、メイドさんが救急箱を持って来てくれた。
「フィル様、包帯と湿布を持ってきました」
メイドさんがそう言って中に入ろうとした。
…けど、
「ありがとう。下がっていいよ。後は、俺がやる」
ええぇぇぇ!!?
救急箱を受け取ったフィルの言葉に、顔中に熱が集まる。
う、嘘…!!
こんな足をフィルに見られるの…!?
私の不安を余所に、フィルは綺麗な顔に真剣な表情を浮かべ、こちらにやってきた。
湿布を持ちながら。
「…じゃあ、足出して」
フィルがメイドさんを呼んでる間に、すかさず布団の中に隠した足を…!
また晒さないといけないの…!?
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