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朝、俺は目の前にある物が信じられなかった。
四角い形にピンクのラッピング。
赤いリボンで結ばれた物体。
今日の日付を考える。
今日は二月十四日。
バレンタインデーだ。
つまり目の前にある物体はどう考えても....その、あれだろう。
ついに俺にも春がきたか!
成績ふつう、見た目ふつう、黒髪めがねのめだたないうえスポーツもふつうの自分。
今までもらえたチョコといえば、母親と妹のみ。
それがついに、血のつながらぬ他人からチョコレートをもらえた!
そこまで考えた時、空から光が放たれぴよぴよと白い鳥が飛び花が舞う。
ゆっくり震える手で靴箱から箱を取り出す。
ぱらりっ紙が落ちた。
拾い内容をみる。
『杉崎夏目くんへ
ずっと好きでした。
放課後桜の木の下で待ってます』
ちなみに自分の名は田中 大和という。
ひゅーっと冷たい風が吹いたきがした。
―たしかに俺は十八番で十四番の杉崎とはとなりだけど!
どうしてかわからないけどちゃんと名札見ろよな!
俺は涙で前がみえなかった。
おしまい
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