ズー☆ズー☆ズー

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「久しぶりだけどボロいねぇ、・・キャッ!」 アサミの横を数名のガキが走り抜ける。 何をそんなに急ぐのか、おばちゃんこれ!と叫びながら、フリーパスを振り回して走り、ウワァァ!と動物園の中に入っていった。 「・・・。」 「・・・こ、子供ってスゴいね。」 門の前、呆然とする俺ら。 おばちゃんはまだ寝てた。 ようやく動物園に入って、最初に見えたのは、象だった。 「わあ!象だ、象!」 アサミは駆け出し、振り返って笑う。 「タカはやく!ほら象だよ!」 「見りゃ分かるって。アサミこけるぞ~。」 俺はなんとか苦笑してアサミの後を追う。 そう、なんとか。 だってよ、今のアサミ、めちゃくちゃ可愛かったんだぜ!? あの笑顔! しかも、俺だけに向けたんだぜ!? 学校ではいつも馬鹿な話しかしない、いい漫才相手なアサミ。 でも、俺は最初からずっと気になってた。 最初から友達止まりなんて嫌だって思ってた。 そんなこんなではや三年生。 ヘタレな俺がようやく掴んだチャンスなんだ。 絶対、絶対、絶対・・・!! ブホブブブブ~!!! 象が放屁した。 「く、臭い!」
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