第1章、陰口の内容

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 勤務終了後に、Nしか居なかったので話の内容を聞いてみた。もちろん、自分に問題点があるなら改善すべきだし、ただの嫌がらせ的な発言だったら気にする必要などない。  内容を聞くに「仕込みが足りなかった」みたいなのである。  どうやら、自分の認識が甘かった様だ。完全に自分に否がある。  これは詫びを古参にいれるしかあるまい。  ちょうど古参が戻って来たし詫びの言葉を言った。  それに対して帰ってたきた返事はこうだった。 古 「これが2度目やねん。」  マジか。ますます申し訳ない。 古 「次やったらシバクで。」  今にも殴ってきそうな血相である。  すかさず、血の気が昇りやすい俺は皮肉を言ってみた。 俺 「2回もやってしまって、本当に申し訳ないです。ですが、どうか該当者なり上司である店長に仰っていただけませんか。然るべき筋で仰っていただかないと、話が届きにくいし、それにより改善も遅くなってしまうと思われますので。それと、こちらから一言。(古参の名前)さん、冷凍庫の補充はいつも少な目なので(実際は空に近い)、もう少し多目でお願い出来ませんか?」  むこうもキレたらしい。挑発的な発言だが中身は一応、正しい発言ではあったのだが。まぁ、後半は嫌味なので反省の色は無いに近い。(問題点はもちろん改善するが。) 古 「やってないんだろ?」 俺 「その事につきましては、僕に全面的に否があります。重々申し訳ないです。以後、気を付けます。」 古 「……。」 俺 「では失礼します。」  本来なら後味が悪いなりに、ここで終わるはずなのであったのだが。
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