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静かな真っ白い空間に
佇む一人の女性。
白のイブンニングドレスを纏い、頭をお団子にしている、蒼い髪と眼が印象的だ目鼻立ちもしっかりしていて、口元は微笑みを浮かべどこか勝ち気な雰囲気を醸し出している。
片手にはパイプを持ち、
「おや、案外早かったね」
女性はふふとうれしそうにしている。
「私の可愛い坊やがこちら側に落ちてくるよ」
女性は眼を細めてつぶやく。
「まさかこんな身になった後に・・、孫にあえるたぁね、蒼・・あんたは私になんて声をかけるだろうね、全く運命なんておもしろいもんだ、まぁあんたは私には会ったことないから、ぴんとこないかもね」
女性は再び愉快に笑う
「さてあたしの封印もそろそろ解ける、もう少しは平和にできると思ったんだがねー、まぁ所詮人のやる事だ、[破滅]を完全に滅するのは難しいさね」
女性はパイプを吸い煙を出す。
「・・まぁいいさ、英雄なんて役目は蒼に譲ってやろう、どれ、カルマの坊やの国の座標に合わせてやるか」
女性は片手を掲げ指を動かした。
「・・これでよし、ま、後はなんとかなるだろ、あたしの孫だし」
女性はケラケラと笑った。
「・・なんかすっげぇ、近しい人にムカついた事を言われたような気がした」
蒼は後ろにいるピンク色の髪の少女をかばいながら、眉間に皺をよせていた。
目の前には汚らしい格好をしたチンピラが数人いて、それがさらに苛立たせていた、何故そうなっているかと・・。
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