走る。

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離れていく手を目で追って 君が立ち止まっていることに気付いた 先に行ってと言う君の瞳は でも 僕に置いてかないでと投げかけて 宙を蹴り出した僕の足は君の言葉を待っている 放り出された爪先は次の足場を探す間に 弧を描いて 君の影の上に落ち着いた それから僕は君に言う “先に行って 僕が君を、追い駆ける”
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