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弁当を食べる為には、弁当箱を開ける。
その行為って、一見普通だけど、なんの考え無しにやってはいけないんだって今初めて思いました。
後悔というものは、してからでは遅いのだ。
「……あれ?なんで美月ちゃんと宏君のお弁当の中身が丸っきり一緒なの?」
……あ、それは~あれだ。多分、俺の母さんか美月のお母様が作ってくれてるんだと思う。
そういや中学の頃もそうだったから、この方法が引き継がれるのは当たり前か。
テーブルに置いてあったやつをそのまま持ってきただけだから、なんも考えなかったな。
「そ、それは……」
躊躇気味に美月が答える。口篭るのも無理はない。なんか、変に思われそうだしな。
なんとかごまかしたりするのかと思っていた俺だったが、美月は俺もが予想だにしない答えを言い放った。
「そ、それは……私が作ってるからよ!」
……へっ、美月が……作ってる?
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