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男は何故か手にしていたソフトクリームを舐めている。
「私には子供は居ませんが、手のかかる弟子がいます。もう大分大きくなりましたがまだまだ頼りない」
ソフトクリームを手にしている初老の男も笑って見せた。
「今日も働き過ぎだから無理矢理休めと言われましたが、何をすればいいやら……」
初老の男は困った様に頬をかく。
夕日は既に夕暮れに変わりつつあった。
「それで遊園地に?」
「ええ、ですが結局日がな一日このベンチで日向ぼっこして終わってしまいました」
「私もそうですな。嫁を貰うまではもっぱら休みは身体を鍛えていました」
「道理で。立派な体格をしてらっしゃる筈だ」
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