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なんだか天使を犯している気分だな。だとしたら俺は悪魔か。
にやり
悪くないな。
「先生?」
手が止まっていたみたいだ。
「悪い、治療の続きをしようか。」
あくまでもこの行為を病気の治療と正当化させる。
「あっそうだ、言い忘れていたんだが、もう一ヶ月たったことだし今日は本格的に治療しようと思う。」
「本格的?」
コテンと首をかしげる姿にぐっときたが我慢我慢。
「いつもは体外からの治療だったけど今日は体内に直接薬を入れようと思ってね。」
「え?え?、でも先生白い毒を全部出しちゃえば治るって前に。」
「あっああ。薬を直接入れたほうがたくさん白い毒が出るんだよ。」
そうだった。
あの初診の日、洸が目を覚ましたあとにそんなことを教えたんだった。
「ふーん。」
よく理解出来ないらしくあいまいな返事だった。
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